歴研で金大・上田先生から「加賀藩を支えた十村たち」を学ぶ
8月のふるさと歴史研究会は、回覧で案内しましたー特別講演会Ⅶー金沢大学・上田長生先生を講師に、「加賀藩を支えた十村たち」をメンテーマに、 副題に~田上地域との関わり~をお願いしました。
館長からふるさと歴史研究会の案内と上田先生の紹介をさせて頂き、上田長生金沢大学人間社会研究歴史言語文化学系准教授から、スライドを使って「加賀百万石」とは?から始まり、前田利常加賀藩三代藩主の改作法について、村の仕組みと改作法とは、法の内容などについて詳細な説明があり、十村による農村支配について、十村の支配・加賀藩の農村支配機構も述べ、関連して、田上地域と十村について、表を使って江戸時代の田上地域の村を表しながら、江戸時代初期には、河北郡の5カ村のうち、若松・鈴見・角間村は、鈴見にいたらしい鈴見村半右エ門組に、上田上・下田上村は、磯部村太郎左衛門組に置かれていたこと、改作法後は、河北郡5カ村は一貫して金浦組(御所村源兵衛組)、石川郡牛坂村は、鞍月組(田井村次郎吉組)に組み込まれていたことなどが、丁寧に説明されました。最後に、加賀藩百万石と滋養かまち金沢の繁栄が注目されがちだが、そうした加賀藩を支えたのは、広大な藩領の村々とそこで生業に携わった百姓たち。そして支配・運営が可能だったのは、十村たちののきめ細かい農政の実質的な担い手としての活躍があったらこそと結び、持参いただきました貴重な古文書の掲示と説明もあり、質疑にも親切なコメントも頂き、参加者から感謝の大きな拍手が先生に送られました。