若松八幡神社の狛犬③
歴史研究会では、若松の八幡神社も視察研修してきました。若松八幡神社は、創立年代は明確ではありませんが、古来若松村の産土神として崇敬されてきました。元中瀬地内向殿に祀られていたものを谷口(現若松町)の南端に遷されたものでもあります。明治5年村社に列格。明治41年若松町と中瀬、谷口の八幡神社を合併し少し前までは、それぞれ三つの鳥居が並んでいましたが、台風被害により現在は二つの鳥居が建っています。
また、合祀されています毘沙門天像は、鈴見と谷口界に掘出されもので、当時は像の所有を巡っていささかの争いもあったようですが、双方立会いの上で像の倒れた地内が谷口側だったため、八幡神社に合祀されたものです。
なお、境内の狛犬は、昭和16年4月、支那事変帰還記念に、「奉」・「献」の2対で設置されたもので、作成者は、石工・立野又次郎となっています。(県内では、明治から昭和10年代までの狛犬で注目されるのは福嶋伊之助、福嶋伊三次が有名で、相森幹太郎もその流れにありますが、戦後は、機械彫りの大量生産が主流となりしかも、中国、台湾からの輸入品が入ってきて、個性ある狛犬が少なくなってきているとの指摘があります。)
石造りの狛犬の他に、神社内には、中に安置してあったと思われる木製の狛犬が現在も安置されています。