第66回山河句会
5月の第66回山河句会は、社体等の関係もあり、投句でお願いし先生から選句と添削、講評を頂きました。
≪先生選句≫
・笹百合の香に誘われてひざまずく(上田芳美)
・蟷螂(とうろう)の孵化に戸惑ふ雀かな(河野尚子)
・手毬花一尺ほどの地蔵の背(河野尚子)
・水田のさざ波たてて南風(上木惠子)
・鍔広をまぶかにかぶり草むしり(上木惠子)
・ひと突きの鷺の嘴あゆ五匹(新出裕子)
・そよ風にとめどなき香や牡丹園(新出裕子)
・娘嫁し山家に残る桐の花(関戸正彦)
・麦刈て麓明るき風生る(田上ナツ子)
・貝拾ふ浜辺行き交ふ夏帽子(田上ナツ子)
・能登の海見ゆる山坂藤の花(田上ナツ子)
・四階の職場の窓の桐の花(広瀬信子)
・二胡の音の薫風に乗り迎賓館(広瀬信子)
・一盌の抹茶に憩ふ子供の日(広瀬信子)
・崖抱え耐えて幾年桐の花(松田好子)
・山峡の奏でる神楽桐の花(松田好子)
・夕映に一群がりの茅花の穂(守田君江)
・鶯の声も混ざりて合唱す(守田君江)
・花胡桃あをきダム湖の水鏡(谷内瑞江)
・地境に杭一本足し草を刈る(谷内瑞江)
・境内に猫睨みあひナツはじめ(谷内瑞江)
・初夏や揺れる吊り橋渡りたり(谷内瑞江)
・真っ先にあんなとこにと桐の花(石川千波)
・落ち迷ふ主なき山桐の花(池端良伸)
・コンサートの余韻のままに初夏の道(福田暁美)