第139回公民館俳句教室山河句会開催
29日の土曜日、先生が都合により欠席となりましたが、田上公民館俳句教室第139回山河句会を開催、参加者による選句和行い、今回は選句した句の中から特撰も発表いただき、皆で講評もしあいました。なお、終了後、先生に選句と員作、講評をお願いしました。
◎先生選句(清記順)
・秋惜む白山の峰ははや白し(本田誠一郎)
・かげ廻る風車の裾の大花野(田上ナツ子)
※添削―回りたる風車の影や大花野
・菊作りする人も無き植木鉢(上木惠子)
・さざ波のひかりを散らす鴨の群れ(河野尚子)
・おだやかな老いの一日や柿を干す(田上ナツ子)
・読み聞かすみすずの童話夜長かな(関戸正彦)
・式部の実身内に訃報続きたる (河野尚子)
・浅間山真青な空に薄化粧 (上田芳美)
・隣人の菊名人に庭を貸す (石川千波)
・菊芋の花を括りて空青し (新出祐子)
・新米猫落ち着き始め秋惜しむ(福田暁美)
※添削―新参の猫居つきたり秋惜しむ
・峡の畑夕日を散らす赤とんぼ(河野尚子)
・逆光の波のきらめきむら薄 (田上ナツ子)
・お地蔵の頭に二匹赤とんぼ (関戸正彦)
・入り日かな刈田の果ての地平線
・記念樹の葉の降る下に菊眠る(安田由紀子)
・菊の香や泉鏡花の文庫本(肩 幸宏)
・秋惜む下校時の駅朱くなり(池端良伸)
・潮風をけなげに掴む野紺菊(松田好子)
◎皆で選んだ特選句
・久々の露天の湯舟寒露かな(上田芳美・1点)
・月の夜に満ちくる孤独いずこから(肩 幸宏・1点)
・童心にかへり笹舟秋惜む(関戸正彦・1点)
・おだやかな老いの一日や柿を干す(田上ナツ子・2点)
・菊の香や泉鏡花の文庫本(肩 幸宏・1点)
・きれい好き主婦は小菊を束ねをり(池端良伸・1点)
・瀬音立つ峡のカフェ秋惜しむ(松田好子・1点) ・逆光の波のきらめきむら薄 (田上ナツ子・2点)
・色変へぬ松のうねりて三百年(池端良伸・1点)