令和4年度第1回ゆうゆうぜみなーるを開催しました。
11月27日日曜日午前10時から、田上公民館で地域在住の語り部を招いての「ゆうゆうぜみな~る」を開催しました。今回は地域のまちづくりをテーマとして、旭町在住の山出保様(元金沢市長)を語り部として招聘し「かなざわのまちづくり あれこれ」と題してお話をしていただきました。約35名の方に参加いただきました。
ゼミナールでは、昭和以降今に至る100年の金沢市史の上で、市政に影響を与えたエポックメイキングな出来事を3つあげて、まちづくりがどう変わっていったかについて語っていただきました。要旨は以下の通り。
(1)1963(昭和38)年 「三八豪雪」
・豪雪により陸運での物資輸送が困難となり、港づくりが始まった。港づくりは、まちづくり(駅西新都心づくり)へと発展した。
駅西新都心づくり、金沢駅の改造、金沢外環状道路の整備、もりの里、田上の里地区の大学門前街
・まちづくりの参考となる理念として、都市には「都市格」(都市の品格)があるべきとの考え方がある。平成期には都市格向上を目指した。
金沢城公園、しいのき緑地、金沢21世紀美術館
(2)1967(昭和42)年 谷口吉郎氏の助言、指導「金沢診断」
・金沢のまちづくりが「開発一辺倒」から「保存と開発の調和」にシフトした。これが「かなざわのまちづくり」のターニングポイントとなった。
・金沢の個性を活かし、発信する環境づくり(条例化)
(3)2009(平成21)年 佐々木雅幸氏の尽力により、クラフト分野で「ユネスコの創造都市に登録」
・市民と市政の視座が世界に向けられることとなった
※創造都市とは、「創造的な文化の営み」と「革新的な産業活動」の連環により活性化を遂げている都市のこと
・クラフト(匠の技)=金沢箔で無形文化遺産に登録
最後には、わたしたち金沢市民に向けた課題「まちづくり」への取り組み方として、地方回帰の時代に、「選ばれる地方都市」を目指して、都市格の如何が鍵となること、市民一人ひとりの「文化力」と「感性」を磨き、高め、みんなで力を合わせることが肝要とのアドバイスをいただきました。
また、心構えとして、「まちづくりには時間がかかる。時間の経過に寛大であるべき。たとえ遅れてもやるべきことはやりきる。決してあきらめないこと」との考えを授けていただきました。
語り部のスピーチの後は、参加者を交えて恒例のフリートーク、質疑応答を活発に行い、「ゆうゆうぜみな~る」を終了しました。
実は、本日は山出元市長の誕生日でした。ぜみな~る終了後に、田上公民館からもお祝いの花束を贈呈させていただきました。山出さん、本日はありがとうございました。(ふ)